富山地方鉄道 不二越線の終点駅

(2020年7月)
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15時41分発、岩峅寺(寺田経由)行です。モ14770(14760系)は、富山地方鉄道創立50周年の1979年から製造された地鉄初の冷房車です。
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改札を入ると、コンクリートの壁に案内表示があり、右が3番線=不二越線、左が本線で、1番線=富山方面+2番線=宇奈月温泉・立山方面です。 / 左は地下通路の階段を通って、ホームへ向かいます。

富山地方鉄道・不二越線の稲荷町-南富山間3.3kmで、1914(大正3)年の開業。不二越線は、1時間に1~2本の運行。(引用:Wikipedia)

≪不二越線≫
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15時12分発の電鉄富山行(南富山経由)です。南富山からこの京阪電車に乗車してこの駅で下車しました。モハ10033-モハ10034(第2編成)は、京阪時代の塗装とスカート装備が復元され、中間にダブルデッカー(サハ31)を組み込むと「ダブルデッカーエクスプレス」編成となります。
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1つ手前の栄町から最後の左カーブを曲がると稲荷町です。「稲荷町テクニカルセンター」内の車両が見えてきました。
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不二越線・本線の隣に16010系「アルプスエキスプレス」(3両編成)が留置されていました。カラーリングと窓の配置だけでも優雅な感じです。 / 不二越線の隣駅は「栄町」です。

≪本線≫
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1番線(本線・電鉄富山側)にあるのりかえ案内。/ 15時50分発(宇奈月温泉→電鉄富山)が到着しました。こちらの10030系(モハ10041)は、富山地鉄の黄色と緑色ツートンカラーに塗り分けられ、特急用の鳩マークは鉄板で塞がれています。

≪稲荷町テクニカルセンター≫
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不二越・上滝線ホーム(3番線)からの「アルプスエクスプレス」。2011(平成23)年に内外装のリニューアル改造が施工され、水戸岡鋭治氏がデザインを担当しています。
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デキ12021は、黒四ダム(発電所)建設のため、1958(昭和33)年に東芝で製造されています。所有者は関西電力でしたが、工事終了後は富山地鉄の所有となっています。現在は動く機会は少ないようです。

/ 不二越・上滝線ホームから電鉄富山方向を眺めています。本線(右)との間に、稲荷町テクニカルセンター(車両基地・工場)のレールが並びます。

≪駅からの眺め≫
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不二越・上滝線ホームから南富山方向を眺めています。1914(大正3)年、遠山軽便鉄道が富山-笹津を開業。(現在は堀川新駅(南富山)-笹津間は廃止)その後、富山地方鉄道が発足し、1969年に稲荷町-南富山が不二越線となりました。
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不二越線ホームから「稲荷町テクニカルセンター」越しに本線ホーム(1、2番線)を眺めます。

/ 1番線ホームから宇奈月温泉方向を眺めます。本線は宇奈月温泉方面、途中の寺田から立山線が分かれ、それぞれの路線がアルプス観光の終点駅に向かいます。
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本線ホームから電鉄富山側を眺めています。隣駅は終点の電鉄富山ですが、本線だけでなく不二越・上滝線の列車、稲荷町へ入出庫の回送列車もあり、ここだけ複線区間です。



※2021年5月26日に内容を追加しました。



(2017年12月)
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言わずと知れた「元・東急電鉄8590系」の17480系電車です。2両編成×2編成と部品取り用に1両が譲渡されています。この駅で電車を見ていた感想は「電車のデパート」です。自社製に加えて、京阪、西武、東急の譲渡車両が行き交っており、元大手私鉄の夢の競演という感じです。
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線路沿いの道路がT字路になっている所に駅舎があり、車で通ると通り過ぎてしまいそうな駅です。改札口を入ると不二越線用3番線ホームがあり、向こうの方に見える本線用1・2番線へは地下道を歩いて行きます。
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本線と不二越線のホームが離れており、地下道を経由して乗り換える...説明板が設置されています。本線・下り線ホームにはツルツルなベンチがどーんと据えられていました。
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本線(電鉄富山-宇奈月温泉)のホームは、左の1番線(上り)と右の2番線(下り)の順で、不二越線の3番線は1番線(左)の右側にあります。

≪本線≫

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11時22分、宇奈月温泉行普通電車が到着しました。雪国の電車は、これくらいの雪は当たり前に定時運行を行っています。14760系電車は自社発注電車で、2両×14編成と増結用クハが1両あります。
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元・京阪3000系電車の10030系は平成2~5年に2両×8編成が譲渡され、平成25年にはダブルデッカー車両のサハ31(元・京阪8831)が譲渡され、中間に組み込まれて3両編成として「ダブルデッカーエキスプレス」として運用を開始しています。1番線に停車する電鉄富山行の14760系電車。

≪京阪電鉄・元3000系電車の導入時の話≫

当時、富山地方鉄道では自社製・旧型車淘汰のため、当初は阪急2800系の購入を検討していましたが、最終的に年式が比較的新しい京阪電鉄3000系の譲渡を決めて、第1編成の2両(3001・3501)が譲渡されました。
最初の2両の導入に際して、実際に内見した富山地方鉄道の経営陣がその車内設備の優秀さを評価して、すぐに追加購入の話が進み、現在の譲渡数に至ったそうです。

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本線の宇奈月温泉側を眺めています。右は1番線(上り)、左は2番線(下り)でポイントの先は単線です。

≪不二越線≫
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駅舎側の3番線に到着した11時34分発・不二越線経由の岩峅寺行です。地元では黄色と緑のカラーリングに「かぼちゃ電車」の愛称があるそうです。
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本線側ホームからの不二越線電車を眺めています。岩峅寺から南富山経由で来た電車は、上滝線(岩峅寺-南富山)、不二越線(南富山-稲荷町)、本線(稲荷町-電鉄富山)を経由します。隣りの不二越駅には、地名が会社名になっている企業(の登記上の本店)があります。
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3番線の不二越線ホームから隣接する稲荷町の車庫(稲荷町テクニカルセンター)が見えます。不二越線(右側)は車庫の脇を抜けて、車庫の先で右にカーブしています。

≪稲荷町テクニカルセンター≫
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優等列車と名物車両が並んでいます。左から10030系(元・京阪電鉄3000系)3両編成(中間車にハイデッカー)。16010系(元・西武鉄道5000系)3両編成「アルプス・エキスプレス」。デキ12020形電気機関車(昭和33年製造)
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この工場では、富山市内軌道線の路面電車の定期検査も行っており、ディーゼル機関車で牽引して、南富山駅から不二越線経由で回送しています。

≪稲荷町駅 歴史≫

大正3年 富山軽便鉄道 富山-稲荷町-笹津 開業
大正4年 富山軽便鉄道→富山鉄道 改称
昭和6年 富山電気鉄道 富山田地方-稲荷町-上市 開業
※富山田地方=電鉄富山-稲荷町間の本線側にあった駅
昭和8年 富山鉄道 解散+富南鉄道へ譲渡 稲荷町-堀川新(現・富山南)
昭和16年 富山電気鉄道 富南鉄道を合併
昭和18年 富山電気鉄道→富山地方鉄道 社名変更



≪デキ12021≫
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1975(昭和50)年・夏の電鉄富山駅です。デキ12021との初遭遇はこの駅でした。現在は稲荷町に留置されていますが、今も現役で見られるのは嬉しい限りです。



※2018年2月3日に最初に登録しました。