5-6.クライネ・シャイデック > ユングフラウ・ヨッホ
 
2007年9月13日(木)

13.ユングフラウ鉄道 Jungfrau bahn(JB)
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駅の横に赤い車体の211号車が停まっていて、岩山バックにスナップ完了です。

このあとは、駅舎2階にある「マウンテン・ロッジ」に宿泊。翌朝、ユングフラウ鉄道に乗って、ヨーロッパで一番高い所にあるユングフラウ・ヨッホ駅を目指します。

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ユングフラウ鉄道 撮りテツ
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4両編成の電車の前に、荷揚げ用の無蓋貨車が連結されていました。
/ ユングフラウ鉄道203号車は、顔つきが優しくて愛嬌のある電車です。
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ユングフラウは、見るからに「カッコいい山」。午後4時過ぎの到着ですが、この日はくっきりと「オーバーラント三山」(ユングフラウ、アイガー、メンヒ)が姿を現わしていました。左の鞍部に「スフィンクス展望台」が小さく見えます。

≪宿泊 クライネ・シャイデック≫
山岳ロッジ「マウンテン・ロッジ」(Mountain Lodge)
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駅舎の2階(左側)がロッジになっています。駅併設の宿に宿泊できたので、鉄道と山が見放題、歩いて宿へ戻る必要がない、加えてご飯の心配もなしです。
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/ 駅舎の名峰ビュー側に、ユングフラウ鉄道の乗場、反対側にヴェンゲルンアルプ鉄道の乗場があり、名峰が一望できる駅舎前にオープンテラス・カフェが広がっています。

/ マウンテンビューの部屋からは、素晴らしい景色が丸見えです。山から電車が戻ってきました。
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山岳ロッジ周辺では外食が難しいので、ハーフボード(2食付)で予約をしました。飾りっ気のないスイスのご飯が頂ける貴重な機会です。普段食べない甘めのデザートも美味しいです。

 2007年9月14日(金)
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ユングフラウ鉄道グループの4社目の電車が「ユングフラウ鉄道」になりました。
/ 朝ご飯を頂いて、チェックアウト時に荷物を預けて、天上へ向かう電車に乗る準備が整いました。

ユングフラウ鉄道 Jungfrau bahn
クライネ・シャイデック駅 乗車
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7時55分、標高2,061mのクライデシャイデックから標高3,454mのユングフラウヨッホに向けて電車が発車しました。乗車時間は50分くらいです。

前の日に切符売場の下見をしたら、早朝割引チケットを発見。往きは午前8時前電車、帰りはお昼前の電車で戻る場合は割引きとなるそうなので、そのチケットを購入しました。

アイガーグレッチャー駅(Eigergletscher) 途中駅
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クライネ・シャイデックを発車して10分程でアイガーグレッチャー駅に到着。鉄道はこの駅まではトンネル外を走行します。鉄道に沿ってトレッキングコースが整備されており、この駅まではウォーキングや散策を楽しめます。

アイガーバント(Eigerwant) 途中駅
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クライネ・シャイデックから約24分でアイガーバント駅(標高2,865m)に到着しました。アイガーの硬い岩盤を掘って出来た駅という印象です。
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三大北壁の1つである「アイガー北壁」に開けられた穴から、ストンと落ちる斜面を眺めます。ただただ一定の斜面が続いており、過去多くの登山家の命を奪ってきた「魔の壁」です。

/ 発車時間になると、車掌が迎えに来てくれます。2016年のダイヤ改正で、この駅での観光停車はなくなってしまったようです。

アイスメーア駅(Eismeer) 途中駅
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この駅でも山に開けられた展望穴から景色が楽しめます。(標高3,160m)

/ 現在もこの駅の観光停車は実施されているそうです。

ユングフラウヨッホ駅(Jungfraujoch) 下車
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始発電車で到着、乗客はこの駅の各施設で働く人がほとんどでした。
/ 「外の景色が早く見たい」午前中の電車で戻ればいいので、じっくり観光できます。

ユングフラウヨッホ展望台
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ユングフラウヨッホ駅の標高は3,454mで、ヨーロッパで最も高い所にある展望台として「トップ・オブ・ザ・ヨーロッパ」の称号があります。

/ イラスト入りの案内図を見ると、山の中に掘られた駅だということを再認識します。

ユングフラウ鉄道の記念碑
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「ユングフラウ鉄道」の設計者であるA.G.ツェラーの立体像。観光客の高山病を防ぐために鉄道方式が採用されています。

1896年から鉄道の建設が始まり、1912年にユングフラウヨッホ駅が完成しています。設計者
A.G.ツェラーは、残念なことに鉄道の開通を待たずしてこの世を去っています。
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駅の構内にあった展望台の案内板。4段目に日本語の案内があったので嬉しくなりました。右方向はレストラン、お土産売り場。左方向はスフィンクス展望台、氷河、アドベンチャーなどです。

/ 展望台から山の斜面(雪上)に出られます。標高3,000mを超える場所ですが、アレッチ氷河がある側は山の斜面が緩やかです。
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尾根の傾斜している所を眺めると標高差がわかります。積雪や氷が不思議な模様を形づくっています。

アレッチ氷河)
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展望台から雪上に道が続いています。

/ 世界遺産に登録された「アレッチ氷河」を眺めます。氷河の長さは23.6kmあり、欧州で最大の氷河です。画像を大きくしてみると、ポツリポツリと氷上をトレッキングして下っていくパーティーが写っています。

スフィンクス展望台)
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エレベーターへ向かう通路は山の中です。標高3,591mの高さの稜線上にある「スフィンクス展望台」は、高速エレベーターで上がります。

/ 今朝は残念ながら濃いガスの中ですが、昨日は麓からこの展望台が見えていました。

標高3,454mのカフェ)
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9月の訪問でしたので展望台周辺の雪はだいぶ解けていますが、それでも3時間も滞在していると少し身震いする感じです。

/ 売店の「ホットチョコレート」で体内に温かさを蓄えます。

ユングフラウヨッホ駅 往復

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11時45分発、午前中に発車する最後の電車でクライネ・シャイデックに戻ります。

木造のレトロ車両
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クライネ・シャイデックに戻ってくると一風変わった車両が停車しており、急いで近づいてみると、開業当初に使用していた車両のようです。

あとで調べて見ると「He2/2形 11号機」と客車2両で、歴史的車両として観光シーズンに運転されるようです。民族衣装の乗務員さんがお洒落です。

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私が山上から戻った10分くらい後に、レトロ車両は発車していきました。

/ 午前中の興奮も落ち着いてきて、オープンテラスで一休みします。「rivella(グリーンラベル)」のことを日本語で「お茶」と記載されていたので買ってみました。お味は炭酸飲料のお茶で、リヴェラは乳製品なのだそうです。

ヴェンゲルンアルプ鉄道 (WAB)
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これから「ヴェンゲルンアルプ鉄道」でラウターブルンネンへ向かいますが、少し時間があるので展示場のような車庫を眺めます。

左にはBDhe4/4形の初号機「101号車」が留置されています。1945(昭和20)年製でこの鉄道で現存する中で一番古い車両のようです。
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13時10分、クライネ・シャイデックを出発します。天気が回復して山の稜線が見えてきました。

/ 先ほどの車庫には古い車両が待機していましたが、列車交換では新型車両同士です。

ラウターブルンネン(Lauterbrunnen) 乗り換え
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ラウターブルンネン駅のすぐ近くに見える「シュタウプバッハの滝」です。「シュタウプ」はほこりや塵という意味で、落差があるので滝の流れが崖の麓に達する前に、霧としてほとんどがなくなってしまうそうです。

/ 14時10分、約1時間でラウターブルンネン駅に到着しました。この駅でヴェンゲルンアルプ鉄道を完乗しました。WABの往路はグリンデルヴァルト経由でしたが、復路はラウターブルンネン経由を選びました。

14.ラウターブルンネル-ミューレン山岳鉄道 Lauterbrunnen-Mürren Mountain Railway(BLM)
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ラウターブルンネン駅(WAB)を出て、駅前にある乗場からロープウェイに乗ります。

これから向かうミューレンの町はラウターブルンネンの谷の上にある町で、道路が町の外と繋がっておらず、生活必需品をこのロープウェイで荷揚げしています。そのため、ゴンドラが2段構造となり下段が荷台になっています。

/ ロープウェイに乗車すると、真下の斜面にケーブルカーが通っていた跡が見えました。2006年、私が訪れた前の年にロープウェイに付け替えたようです。


グリュッチアルプ(Grutschalp) 乗り換え
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14時10分、ロープウェイでラウターブルンネンの町を見下ろせるグリュッチアルプに到着しました。

乗車したロープウェイとこれから乗り換えする鉄道は、ミューレンに向かうための交通手段として、ラウターブルンネル-ミューレン山岳鉄道(BLM)が両方の運営をしています。
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乗り換えのグリュッチアルプ駅からは、「オーバーラント三山」が眺められます。

ミューレン駅(Mürren) 到着
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14時37分、約4kmの道のりを時速30kmで走行し、10分程で終点のミューレン駅に到着しました。
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終点駅のミューレンは、2つの乗客用ホームがありますが、本線側には貨物用のホームもあります。

この鉄道は、1891(明治24)年の開通で、私が訪れた時は1967年製の「Be4/4形」21号車~23号車の3両が活躍していました。この路線は他の路線と接続されていないため、路線内にある車庫で全てのメンテナンスを行っています。